保育から離れているからこそ見えることがある

保育から離れていても、あなたの声が未来につながる

これまで滋賀県内で「イドコロ」という、保育士さんの対話の場を開いてきました。
そして今年度は、新たに京都市内でも開催させていただくことになりました。

対象は「潜在保育士」と呼ばれる方々ですが、すべての方が「もう一度保育の仕事がしたい」と考えているわけではないと思っています。
むしろ、今は別の仕事にやりがいを感じていたり、保育の世界からすっかり離れている方にこそ、聴かせていただきたい声を持っているのではないか。
そんな思いから、この場をつくっています。


保育士不足の背景にあるもの

今、保育士の人材不足が問題になっています。
でも、それは単に「保育士が足りないから、現場に人を戻そう」という話ではないと、私は感じています。
保育士それぞれに、想いや考えがあります。

しかし子どもを育てる環境全体を、もっとあたたかく、丁寧に整えていく必要がある。
そのためには、保育士という専門性を持った人たちが、まずは現場であれ、別の仕事の中であれ、社会の中で活躍し続けられることが大切です。


保育を離れた人の「感じたこと」こそが財産

保育士だったけれど、別の道を選んだ。
保育に疲れてしまった。
そもそも、自分が保育に向いていたのかわからない。
——それでも、その経験の中で見えていた風景や、感じた違和感、あたたかさ、苦しさ。

それは、その方の経験の中で見えてきたり、感じてきたりした大切な視点です。


「保育に戻ってきてほしい」だけじゃない

「対話の場」は、ただ保育士さんに復帰を促す場ではありません。
保育という仕事がどう見えていたか。どう感じていたか。なぜ離れたのか。今、どう思っているのか。
そんな話を、ただ静かに、安心して語り合う場です。

あなたの声が、
今まさに保育の世界に足を踏み出そうとしている若者にとって、
今も現場で頑張っている保育士にとって、
そして子どもを育てる社会全体にとって、
貴重なヒントになります。


保育から離れていても、
もう保育士として働かなくても、
あなたの経験は、価値があります。

「対話の場」は、そんな思いを未来につなげていく場所です。
どうか、あなたの声を聞かせてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です